コロナウイルスなど新興感染症による脅威により生活スタイルが変わってしまいました。環境破壊が原因なのか異常気象が続きます。各国との関係変化により脅威を感じることもあります。いろいろなストレスを受け自分はどう考え、何が大切なのかを問うことが多くなりました。精神的不調から肉体症状が出ることもありますし、肉体的な不安は精神的な不調を招きます。そんな中、自分に合ったかかりつけ医を見つけるということはなかなか難しいことのように思います。かかりつけを選ぶうえで、当クリニックがどのように考えて診療しているかをお伝えできればと思っております。

医療の考え方は医師によってさまざまです。手術がうまくなって技術を売りにする人、知識や根拠から正しい医療を目指す人、宣伝から患者数を増やし経験数を競う人、症状や検査結果からとにかく考えうる投薬をする人、どのような先生と出会うかまでは事前に判断して受診することは難しく、実際会ってから体感してゆくものかもしれません。

病気を治しても、手術がうまくいってもどうしてもすっきりしないところが多く残るような患者さんはとても多くいることと思います。医師側の自己満で治療が終わってしまったり、本質的な原因が取り除かれていなかったり、過度に合併症や危険性をクローズアップして余計な不安をあおったりする医療は、あまり良い医療だと考えておりません。

本当にこの人の立場で検査をすすめ、その病気の根本となっている原因を含めた診断、治療に到達することが最も大切です。

病気の原因―「過敏性腸炎でしょうと言われた」、「痔の出血だと思っていた」という方の中にはある程度の頻度で内視鏡をやってみたら炎症性の病気があった、またはがんがあったというようなことはとても多いように思われます。検査による原因検索はとても大切だと痛感させられます。

腹痛がなかなか治らない根本原因として、生活習慣やアレルギー、精神的なものまでさまざまな原因が隠れており、根本となっている原因をおざなりにして投薬だけ増えていくなんてことも多く見受けられます。

専門だからと言って検査だけはするが結論に到達できなくて専門外だから他の科で見てもらったらよい。とか、治療においても効果はないのにほんとにこの薬必要なのか、この手術は必要なのかということは数多くあります。これらは、医師中心の医療であり、決して患者の味方になった立場で考えられたものではないと感じられます。このような無責任な医療は当院ではしておりません。

当院では受診いただいた方の味方になった医療を提供することで、「前向きになれた」「納得した」と実感して帰っていただける医療を実践しております。

院長　日比野 正幸